不動産投資ローン審査で重視される DSCR の考え

2026.1.22

目次

日本不動産への投資では、物件選定と同時に融資条件の理解が欠かせません。金融機関が審査で特に重視する指標の一つがDSCRです。これは表面利回りとは異なり、実務的な返済安全性を測る指標です。本記事ではDSCRの基本と投資判断への影響を整理します。

1. DSCRとは何か

DSCRはDebt Service Coverage Ratioの略で、年間の返済余力を示します。計算式は

年間純収益 ÷ 年間ローン返済額

となり、1.0を下回ると返済が収益で賄えない状態を意味します。

2. 金融機関の目安水準

多くの金融機関では、DSCR 1.2以上を一つの目安としています。これは返済額の**120%**以上のキャッシュフローがある状態です。物件条件や借入年数によっては、1.3を求められるケースもあります。

3. 表面利回りとの違い

表面利回りは購入価格に対する賃料割合ですが、DSCRは実際の手残りを見ます。管理費や固定資産税を差し引いた後の数字で評価されるため、数字が同じ利回りでもDSCRは大きく異なることがあります。

4. 簡易ケーススタディ

年間賃料収入 ¥3,000,000、年間経費 ¥900,000 の場合、純収益は ¥2,100,000 です。年間返済額が ¥1,750,000 であれば、DSCRは 1.20 となり、融資審査上は標準的な水準です。

5. 投資判断での活用

DSCRを意識すると、無理な借入や過度なレバレッジを避けやすくなります。特に金利上昇局面では、返済耐性を数値で確認することが重要です。購入前にDSCRを試算する習慣が、長期安定運営につながります。

6. まとめ

DSCRは不動産投資における安全性指標です。高利回りよりも、安定して返せる構造かどうかを確認することで、融資審査と実際の運営の両面でブレの少ない投資判断が可能になります。

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