外国人は日本でローンを組めるのか?——まず知るべき「3つの壁」【融資・ローン完全ガイド 第1回】

2026.5.15

融資・ローン完全ガイド|第1回

外国人は日本でローンを組めるのか?
―まず知るべき「3つの壁」

日本の不動産に興味を持つ外国人投資家から、最もよく聞かれる質問のひとつが「ローンは組めますか?」というものです。結論から言えば、「組める人もいるが、条件は厳しい」というのが正直なところです。そして海外在住のまま投資したいというケースでは、現実的にはほぼ現金購入一択になります。なぜそうなるのか——この記事では「3つの壁」を整理します。

大前提:不動産の購入自体に制限はない

まず確認しておきたいのは、日本は外国人による不動産購入に対して、国籍・在留資格を問わず基本的に制限を設けていないということです。海外に在住する外国人であっても、法的には日本人と同じ条件で土地や建物を購入・所有できます。これは世界的に見ても開放的な制度であり、日本の不動産市場に海外資金が集まる大きな理由のひとつです。

問題は「購入できるか」ではなく、「ローンを使って購入できるか」という点にあります。

壁① 「日本に住んでいるか」―居住要件の壁

日本の金融機関がローン審査において最初に確認するのが、申込者が日本に居住しているかどうかです。

多くの銀行では、住宅ローン・不動産投資ローンともに「日本国内に在住していること」を融資の前提条件としています。返済が滞ったときに連絡が取れない・担保の管理が困難になるというリスクがあるため、居住確認は融資判断の出発点になります。

海外在住のまま投資したい場合、この段階で大多数の日本の銀行の扉は閉じてしまいます。例外的に非居住者向けのローン商品を提供している金融機関も存在しますが、その数は非常に限られています。

壁② 「永住権があるか」―在留資格の壁

日本に居住していたとしても、次の壁が「永住権(永住許可)の有無」です。

三菱UFJ銀行・みずほ銀行・三井住友銀行をはじめとする多くの都市銀行は、ローンの申込条件として「日本国籍または永住権保有者であること」を明記しています。永住権は日本への定住意思の証明であり、更新不要・就労制限なしという性質上、銀行には「返済継続リスクが低い」と評価されます。永住権を持たない外国人は窓口の段階で申し込めないのが実態です。

ただし、永住権がない場合でも対応している銀行は存在します(SMBC信託銀行プレスティア・東京スター銀行・スルガ銀行・イオン銀行など)。その場合も、日本に在留資格を持って居住していることが前提です。

壁③ 「非居住者」にとってのローンはほぼ現実的でない

海外に居住したまま日本の不動産に投資したい場合、非居住者として日本の金融機関からローンを借りることは現実的に非常に難しいと理解しておく必要があります。ただし、例外が2つあります。

例外①:東京スター銀行「招福星」不動産投資ローン
台湾旅券保有者の非居住者を対象とした珍しいローン商品。年収1,000万円以上または純資産3,000万円以上などの条件があります(詳細は第2回の銀行比較を参照)。

例外②:日本法人の設立を通じた融資
非居住者が日本に法人を設立し、その法人名義で融資を受ける方法。設立・維持のコストや各種要件を考えると、すべての人に向く方法ではありません(詳細は第3回)。

3つの壁をまとめると

状況 融資の可能性
海外在住(非居住者) 原則困難。一部の例外商品あり
日本在住・永住権あり 多くの銀行で申込可能
日本在住・永住権なし 対応銀行は限定的だが選択肢あり
日本在住・在留資格なし 融資を受けるのは極めて難しい

次回予告|第2回

永住権なしでも借りられる銀行はどこか?―在日外国人向けローン徹底比較

SMBC信託銀行プレスティア・東京スター銀行・スルガ銀行・イオン銀行の条件を一覧で比較します。

本記事の情報は執筆時点(2026年5月)のものです。金融機関の融資条件は随時変更されます。最新情報は各金融機関に直接ご確認ください。不動産投資は元本保証のない金融商品です。投資にあたってはご自身の判断と責任のもとで行ってください。

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