現金購入 vs ローン活用——数字で見るどちらが本当に得か【融資・ローン完全ガイド 第4回】

2026.6.5

融資・ローン完全ガイド|第4回

現金購入 vs ローン活用
―数字で見るどちらが本当に得か

「ローンを使えばレバレッジ効果で利回りが上がる」——これは正しいですが、為替リスク・金利上昇・諸費用を含めた全体像を見ないと判断を誤ります。この回では、海外在住の外国人投資家の視点から現金購入とローン活用を数字で正直に比較します。

シミュレーション前提条件

項目 設定値
物件価格 5,000万円(東京23区・区分マンション)
表面利回り 4.0%(年間家賃収入200万円)
実質利回り 3.0%(管理費・固定資産税・空室リスク等を差し引き)
ローン条件 借入3,500万円(自己資本1,500万円)・金利2.5%・35年返済

現金購入 vs ローン活用:結果比較

比較項目 🅐 現金一括購入 🅑 ローン活用(頭金30%)
自己資金 5,000万円(全額) 1,500万円(30%)
年間実質収益 150万円 150万円
年間ローン返済額 なし 約166万円
年間キャッシュフロー +150万円 ▲16万円(マイナス)
自己資本利回り(CF基準) 3.0% マイナス

⚠️ 金利2.5%・35年のローンでは、実質利回り3.0%の物件はキャッシュフローがマイナスになります。損益分岐点は「金利1.5%以下かつ実質利回り4%以上」の組み合わせです。日銀の利上げ局面では、この条件はさらに厳しくなります。

海外在住投資家が現金購入を選ぶ4つの合理的な理由

① 非居住者ローンの金利は高い

非居住者向けローンは2%超が一般的。実質利回り3%前後の都内物件では利回りを上回りやすく、レバレッジ効果が出にくい構造になっています。

② 為替リスクが増幅される

円建てのローンを抱えると、円安→円高反転時の損失が元本・返済の両面で拡大します。現金購入であれば元本の為替換算リスクのみに限定できます。

③ 手続きが圧倒的にシンプル

現金購入は融資審査・書類準備・来日・銀行口座開設など複雑なプロセスが不要で、取引がスムーズに進みます。

④ 資本保全の発想

海外在住の多くの外国人投資家は利回りより「安定した資産保全」を重視します。キャッシュフローのマイナスを嫌う傾向が強く、現金購入の方が投資スタンスに合致するケースが多いです。

次回予告|第5回(最終回)

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本シミュレーションは一般的な理解を目的とした試算例であり、実際の収支を保証するものではありません。不動産投資はリスクを伴います。専門家にご相談のうえ、ご自身の判断でご検討ください。

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