母国の銀行・海外資産担保融資・外為法——「第三の道」とシリーズ総まとめ【融資・ローン完全ガイド 第5回】

2026.6.12

融資・ローン完全ガイド|第5回(最終回)

母国の銀行・海外資産担保融資・外為法
―「第三の道」とシリーズ総まとめ

このシリーズの締めくくりとして、見落とされがちな「第三の資金調達方法」と、必ず知っておくべき外為法の報告義務(2026年4月改正)を解説します。最後に「あなたはどのケース?」フローチャートで全5回を総まとめします。

「第三の道」——日本銀行以外の資金調達

① 母国の銀行で日本不動産向け融資を受ける

母国の銀行・金融機関から資金を調達して日本の不動産を購入する方法です。母国側で保有する資産(株式・不動産・預金)を担保に借り入れを起こし、その資金を日本に送金して購入するという流れが一般的です。

ただし、日本側の不動産を担保に取りにくい場合が多く、大口送金には手続きの煩雑さも伴います。母国の主要銀行に海外不動産向け融資メニューがあるかどうかを事前に確認しましょう。

② 保有資産を担保にした借り入れ(ロンバードローン等)

保有する株式・債券・預金などの金融資産を担保に借り入れを起こす「ロンバードローン(証券担保ローン)」という方法があります。すでに日本に資産を保有している方には、東京スター銀行の「不動産担保ローン」を日本不動産の購入資金に充当するという選択肢もあります。

担保資産の評価額が下落した場合は追加担保を求められる(マージンコール)リスクがある点には注意が必要です。

🔴 必ず確認:外為法の報告義務(2026年4月〜厳格化)

2026年4月1日より、外為法改正により報告義務が厳格化されました。非居住者が日本の不動産を取得した場合、居住目的・投資目的を問わず、取得後20日以内に財務大臣へ報告書を提出する義務があります(日本銀行経由)。従来は居住目的の取得は報告不要でしたが、この改正により全ての不動産取得が対象となりました。報告を怠った場合は罰則の対象となります。不動産会社や司法書士と連携し、取得後すみやかに手続きを完了させることが重要です。

あなたはどのケース?——資金調達フローチャート

状況 推奨する資金調達方法 参照回
海外在住・年収1,000万円以上 or 純資産3,000万円以上 東京スター銀行「招福星」ローン 第2回
海外在住・十分な自己資金がある 現金一括購入(最もシンプルで確実) 第4回
海外在住・母国や海外に金融資産がある 母国銀行の海外不動産融資・ロンバードローン 第5回
海外在住・複数物件の長期運用を想定 日本法人設立戦略(中長期的に検討) 第3回
日本在住・永住権あり 多くの都市銀行での住宅・投資ローン 第2回
日本在住・永住権なし プレスティア・東京スター・スルガ・イオン等 第2回

⚠️ 全ての不動産取得後:外為法に基づく報告書を取得後20日以内に提出すること

✅ シリーズ完結|融資・ローン完全ガイド 全5回まとめ

  • 第1回外国人が直面する「3つの壁」——居住・永住権・非居住者
  • 第2回永住権なしでも借りられる銀行の比較——プレスティア・東京スター・スルガ・イオン他
  • 第3回日本法人設立による融資戦略の現実——コスト・要件・有効なケース
  • 第4回現金購入 vs ローン活用——数字で見るシミュレーション比較
  • 第5回第三の道・外為法改正・総まとめフローチャート(本記事)

本記事の情報は執筆時点(2026年5月)のものです。外為法の改正内容・融資条件は随時変更されます。最新情報は財務省・各金融機関の公式サイトをご確認ください。不動産投資は元本保証のない金融商品です。投資にあたってはご自身の判断と責任のもとで行ってください。

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